株式会社ジャストライト/福岡/かつては交通戦争/交通事故で亡くなったのは過去最小/人に優しい交通の環境作り
- 2018.01.17
- 飲酒運転
悲惨な事故を減らすため、基本思想は「人優先」、事故防止対策
数は減っても、尊い命が奪われている現実に変わりはない。事故防止対策を一段と徹底したい。
警察庁によると、昨年1年間に交通事故で亡くなった人は3694人で、統計が残る1948年以降で最少となった。最多だった70年の1万6765人と比べ5分の1の規模である。
かつては「交通戦争」と呼ばれ、深刻な社会問題となった。当時と数字だけを比べれば、確かに隔世の感があるといえるだろう。
交通安全対策基本法が制定されたのもその70年だった。本格的な事故対策の幕開けである。以降、繰り返される悲惨な事故を何とかして減らそうと、道交法など関係法令が次々に改正されていった。
その基本思想は「人優先」である。横断歩道の整備のほか、違反車両の取り締まり強化に加え、安全教育が徹底された。最近では、住宅地などで車の速度を時速30キロ以内に制限する区域「ゾーン30」の整備も進んでいる。
交通事故件数も昨年は47万2千件余とピーク時(2004年)の半数になった。飲酒による死亡事故の減少にも注目したい。福岡県では記録が残る65年以降、初めてゼロとなった。飲酒運転そのものを根絶する契機としたい。
これから特に重要なのは高齢者対策である。昨年の死者のうち65歳以上は全体の5割に上る。
事故から守ると同時に、加害者にさせない努力が必要だ。前橋市では道路を逆走して女子高生2人をはねたとして85歳の男が自動車運転処罰法違反の疑いで逮捕された。高齢のため家族は日ごろから運転しないよう説得していたが、聞き入れなかったという。
運転免許を自主返納する高齢者が増えている。ただ「運転させなければいい」という発想だけでは限界がある。車がなければ買い物や通院ができない地域もある。地域巡回バスの充実などが求められる。開発が進む自動運転車にも安全性を含めて期待したい。
人に優しい交通の環境をつくり、安全意識も高めて、交通事故死ゼロの社会を目指したい。
昔は、交通事故による死亡者数が多く、かつては交通戦争と呼ばれていたということに驚いた。確かに、交通死亡者数は減ったが、まだゼロになったわけではない。引き続き事故防止につながる対策をとり、飲酒運転撲滅にも、近年話題となっている高齢者運転の課題をどうするか考えていくべきだ。
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